Zentaro Hagihara, Creator of Fuken-go
当農場では、明治40年代に先々代萩原善太郎が自家経営の中に西瓜を導入。
経営の改善と農家収益の向上に取り組む中で、種子の純粋性確保と優良品種の必要性を痛感。
大正5年、品種改良と採種事業に着手しました。
大正12年には“富民号”を育成。業界の注目を集め、西瓜育種家としての端緒を作りました。
その後も栽培性と品質をより高めるため、この“富民号”と“旭大和”の優良系統との組み合わせにより、昭和12年“富研号”を創成。
“富研号”は全国西瓜試食批評会で官学界や流通業界にも広くその優秀性が認められ、さらに昭和26年4月、西瓜界で初めての農林省種苗名称登録の栄誉に浴し、一躍全国に広まりました。
同年には、私たち農業者と志を同じくする農家に、優れた品種、種子を直流することを理念に、富研号連盟を結成。
爾来、その全国協議会とともに、優良品の安定生産を目的とした技術研究、販売の活性化のための市場関係者との情報交換、統一商標の制定と消費拡大を目指した宣伝活動など、業界をリードする企業姿勢を貫いてまいりました。
業務の中核となる品種育成については、常に生産効率が高く、市場評価の高い品質作りを念頭に、“富研号”に続いて西瓜で初めてのつる割耐病性品種“富久光”(農林省種苗名称登録)“パイオニア”、無縞黄肉種の“翠宝”(農林省種苗名称登録)、味で比類のない“甘露富研”等を育成。
その後、産地・市場の志向と早進化の要望に応える品種として“日章”“日章レッド”“早生日章”“翠章”などを育成。
つづいて全天候全作型品種“富士光”“富士光TR”早期作適応品種“朝ひかりSR”“ファインエース”を育成、作型と消費の多様化に対応しつつ、“マイティー21”“祭ばやし”“貴ひかり”など個性ある品種も育成。
そして最近では、より栽培性と品質を高めた“春のだんらん”“祭ばやし777”を育成し、これらの品種を主力に、全国主産地の50%以上に及ぶ面積に当場育成品種が栽培されてまいりました。
さらに、小玉品種においても生産性と品質をより高めた“うり坊”“サマーキッズ”、そして小玉スイカのイメージを一新した注目の“ひとりじめ”シリーズを育成し、小玉系への関心と高品質ニーズが高まる消費性向に対応しています。
一方、栽培の安定性を高めるための台木も、ユウガオ台の“かちどき”“タフガイ”につづいて育成した急性萎凋に強い“かちどき2号”“鉄壁”などは、巾広い産地・作型で利用されており、加えてトウガン台では“ベスト冬瓜”ベスト冬瓜2号”、カボチャ台として“かがやき”“清光”なども育成し、台木の分野でも業界をリードしています。
今ひとつの目標として、メロンの品種育成にも30数年来取り組み、アールス系として“クリオ”“ダンス”につづき“アールスアリーナ”、地這いネット系では“マリオネット”につづき“レイナ”を、黄皮系では“イエローキング”などを育成し、生産・販売両面の要望に応えうる栽培研究と育種技術を確立してまいりました。
当農場は80有余年の長い年月にわたり、業界に先駆けて西瓜の育種に取り組み、その先端を行く成果を挙げてまいりました。
これも、時代を先取りした品種改良・高度な技術開発への真摯な取り組みと産地対応の誠意が、関係者のご理解とご認識を深めながら歩んできた企業姿勢によるものと存じます。
当農場は、この伝統を踏まえつつ、「創意・誠意・熱意」-三つの意-を持って、業界への責任と使命をこれからも貫いてまいります。
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